ちゃたけです。
ブログを書く時、なるべく自分が撮った写真を使うんだけど、上にあるような漠然としたテーマの写真は無料のフリー素材サイトから探してくるのだ。
その中でも写真のセンスや使い勝手が良くていつもお世話になってるサイトが、
という完全フリーな画像検索・共有サイト。
今回は、走ること、100m走がお話の内容なので、それに見合った写真を探すんだけど、どう検索したらぴったりな写真が見つかるかなと思って、まず素直に「走る」と入力して検索。
ん?なぜにパスタ?ピザ??
スクロールすると…
それ「バジル」!!
さて、、、
僕は昔、走るのが速かった。
今は全力疾走することも無いのでよくわからないけど、一番速かったピークは恐らく、まだサッカーをしていた15歳・中3の頃だと思う。
サッカー部の中では、市内でも足だけは一番速かったと思う。
各校から招集された市の選抜テストの時も、一番速かった。
足が速いだけでは選抜メンバーには選ばれなかったけどね。
運動会や体育祭ではいつもリレーの選手だった。
ただ足の速いサッカー部員ってだけで、陸上競技をやる気はさらさら無かった。
ゲーム性の無い競技は昔からあまり好きでない。
中3の時に、唯一ちゃんと測った記録が、
100m 12.2秒
陸上競技者や記録保持者に比べたら、そりゃ平凡なタイムなんだろうけど、ただの素人にしてはなかなかの記録なんでないか。
時空を超えて100m走の記録を更新する
その日、放課後の部活に出る時に、校舎の外でテニス部の練習に向かおうとするラケットを持った友達と出くわした。
25年前のお話。
その友達は、先の渓流釣り&BBQに一緒に行った友達だ。
だから思い出したんだけど。
彼も足が速い方だった。
どんな話の経緯かも覚えてないし、経緯も何も無かったんじゃないかと思うが、突然、
「走りたくね?全力で」
「走りたいね」
「よし、走るか」
「おう」
話はまとまった。
別に、どっちが速いか競争したいわけじゃない。
思春期ちゃんなお年頃、理由も無く、ただただ無性に全力疾走したくなるもんです。
サッカー部と野球部が練習するグラウンドの手前側が、100mちょっとの直線トラックになっていて、陸上部が練習している。
ただの土のグラウンドなので、トラックといっても白線を引いてあるだけで、走りやすくもなんともない。
陸上部にお願いして1回走るだけちょっとトラックを貸してもらおうとグラウンドに向かうと、陸上部の顧問の先生がタイミングよく居た。
先生に、理由はないけどとにかく無性に走りたいのでトラックで走らせて下さい、とお願いしてみると、二つ返事でOKが出た。
しかも、タイムを測ってあげると。
さらに、スタートの号砲のピストルも鳴らしてあげる、と。
この先生、ノリノリである。
生徒のお遊びの発想にでも真剣に付き合ってくれる、若くて良い先生だった。
陸上部でもない生徒が、理由はどうあれ「走りたい」と言ってきた事が嬉しかったのかもしれない。
二人とも足が速いのはきっと先生も知っていたので、面白そうだとでも思ったのかな。
僕ら二人はスタートラインでクラウチングスタートの体勢で待つ。
先生は、ゴール地点に立ち、ストップウォッチ片手にピストルを空に向け掲げる。
パン!
100m先から号砲が鳴った。
全力で飛び出して、無我夢中で走った。
この日はすこぶる体調が良かったんだろう。
グングンスピードが乗り、あっという間に100mを走り切った。
手応えは充分だった。
走り終えると、先生が計測したタイムを教えてくれた。
100m 12.2秒
測ったことも相場もわからないけど、なかなかの好タイムなんじゃないかと思った。
先生は、速いなと驚いていた。
「なぁ、うちの部に来ない?」
と、陸上部に誘われたけど、丁重にお断りした。
もちろん先生も冗談で言ってるんだろうけど。
「あと、スパイクで走るのはもう止めてね」
すみませんでした…
薄々感づいてたけど、僕はサッカーのスパイクで全力で走ったので、トラックを耕してしまっていた。。。
後にも先にも、ちゃんと計測して全力で走ったのは、その一度きりだ。
100m 12.2秒
これが僕の公式タイム。
あれから25年…記録更新
ちょうどお友達と釣りの段取りを決めていた頃、夜のランニングをしている時に、25年前の100m走の記憶が蘇った。
悪くないタイムだし後悔なんて無いけど、あのまま定期的に走っていたら、ちゃんと練習したら、もっと調子の良い日に走ったら、タイムは上がってたのかもしれないなぁ。
11秒台も夢じゃなかっただろうなぁ。。。
なんて、ランニングしながら漠然と考えていた。
ちょっと待てよ、、、
今からでも遅くないんじゃないか?
いや、今さら全力疾走するってことじゃない。
そんなことしてもきっと無駄だ。
40歳のおっさんが、走って15歳の僕に勝てっこない。
助手「無理っすよ、今さら…」
博士「そんなことはない!あきらめたらそこで終わりだ。科学の力を信じるのだ!」
助手「あの人アキレス腱切れちゃいますよ?」
博士「・・・ひらめいたっ!」
唐突に出てきた博士と助手。
博士の発見はこうだ。
先生はゴールラインで号砲のピストルを鳴らした。
100m先のスタートラインの走者の耳にその音が到達するまでにどれくらいかかっただろう?
計算してみよう。
331.5+0.6t (m/sec)
t=温度℃
温度0℃の時、毎秒331.5メートルで、1℃上がると毎秒0.6メートル速くなる。
何月の出来事か覚えてないけど、仮にあの日の気温が20℃だったとすると、
331.5+0.6×20=343.5 (m/sec)
あの日あのグラウンドの音速は、秒速343.5m。
100÷343.5×1000
100m進むのにかかる時間は、291ms(ミリセカンド)。
スタートの号砲が耳に届くまでにかかったタイムラグは291msだった。
1秒は1,000msなので、12.2秒=12,200ms。
12,200ms-291ms=11,909ms
おっと?
つまり、、、
100m 11.9秒
ぎりぎり夢の11秒台突入!!!
記録更新!!
博士「て事でいいね?」
助手「ズルいっす…姑息です!」
博士「科学の力だね。(物理か…)」
僕「ありがとう博士!!(物理です…)」
助手「せこい・・・」
助手「計算合ってるかな…」
博士「多分合ってるだろ…」
僕「ま、へーきへーき!!」
〜博士と助手コント終わり〜
音楽の仕事してるおかげで、2本のマイクの音の微妙な時間のズレに頭悩ませたり、コンサートのスピーカーから客席までの音の到達のラグとかね、音の到達スピードの意識があったおかげで気づいたよね。
25年後の今さら。
てことで、25年の時を超えて、僕の足がまた速くなったな。
異論は受け付けない。
せこい空想科学ノンフィクションなお話でした。
ではまた。RTB。
ちゃたけ