【西伊豆釣り旅 #1】西伊豆の渓流は美しかった

ちゃたけです。

西伊豆釣り旅、#1は旅の初日。
まずは渓流釣りからスタート。

翌日に久しぶりの貴重な晴れマークを天気予報に見つけると、本格的に出発準備開始。
海釣り用の装備一式、渓流釣り用の装備一式、買い揃えた一通りの炊事道具、一眼レフカメラ、着替えいっぱいなどなど、普段の釣りより荷物めっちゃ多い。
そりゃそうだ、海と渓流の両方を同時に持っていこうとしてるし、連泊するつもりだし。
そんなの初めて。
車に全部乗るかな。。。

クーラーボックスと、発泡スチロールの簡易保冷箱に凍らせておいた保冷剤をいっぱい入れて、飲み物と最低限の非常食詰め込んで、餌のイクラも忘れずに入れて、水タンク(10L)に給水して、車に全て積む。

いつもは海釣り用の荷物を全て積んでも、寝袋をある程度広げたままでもスペースは事足りてたんだが、今回はさすがに寝袋をコンパクトに折り畳んでおかないと荷物のスペースが確保出来なかった。
つまり、寝る時は荷物大移動が必須ということ。
面倒くさくなるけどしょうがない。

忘れ物は無いかな?
何度見直しても、自信がない。
釣り場でお湯沸かしてカップラーメンでも食べようかと用意していた炊事道具を玄関にそのまま忘れて出かけたこともあるし、油断ならない。
よっぽどの物じゃなきゃ我慢も出来るし、現地調達も出来るだろうし、大丈夫だけど。

数年前、親父と一緒に渓流釣りに行った時、真夜中に現場に着いて釣りの支度を始めてさぁ行こうという段階で致命的な忘れ物が発覚した。

竿忘れた\(^o^)/

これが一番酷かったな。
親父の予備竿を借りて釣りは出来たけども、他人の竿だといまいちしっくり来ないから不完全燃焼。
紙なりスマホのメモなりに必要なものを全部リストアップしてチェックしないと、いつかまたやらかすなこりゃ。

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西伊豆の渓流は美しかった

今回は準備オールOK!なはず。
深夜0時ちょうどに自宅を出た。

長旅の始まりだ。
台風に負けないぞ。

西伊豆・仁科川へ向けて、出発!

行き先は、西伊豆を流れる仁科川
道のりは約230km。
めっちゃ遠いけど下道で頑張って走って、暗いうちに着けるだろうか?

今回、渓流釣りと海釣りを組み合わせるプランを練ったが、海釣りはまぁ釣りたい場所もあったし、現地を巡って見てから決めればいいやという算段だったから良かったものの、それに組み合わせる渓流選びに悩んだ。
まず先に渓流とは決めていたので、いっそ頑張ってあまり釣ったことの無い長野県か、方向的には寄りやすそうな丹沢なんかも考えたが、やっぱり伊豆を絡めるには遠い。
移動距離多すぎるし、確実に晴れな一日が渓流だけで終わってしまいほぼ移動に時間を費やしてしまいそうだ。

伊豆半島の中で完結すりゃいいんじゃね?
河川距離は短いが渓流釣りが盛んなのは知っていた。
ということで釣ったことが無い伊豆の渓流を調べた。

一番メジャーな狩野川水系は広大過ぎていまいちどこが良いのか掴みきれない。
河津川も良い渓相なのを見たことがあったので魅力だったけど、目的の海と反対側の東伊豆なのと、上流にド観光地の七滝があるので、その前後で釣る気がしなかった。

西伊豆で絞ると、いくつかの川の中から仁科川が良さそうに思えた。
西伊豆町から海に注いでいる。
ちょうどそこまでは行こうと思っていた松崎町のすぐ隣だ。
場所は完璧。
釣行ブログなんかを読み漁ってみると、雰囲気はなかなかいい感じだった。
時期は違うがそれなりに釣果も出ていた。
実際どんな渓流かは行ってみてのお楽しみ。

ガソリン満タンにしてから下道をひたすら西へ走る。
都内湾岸を抜け、湘南を海沿いにひたすら。
この辺りは全くテンションなんて上がらない。
通り過ぎるだけ。

熱海でカーナビが山中を抜ける道を指した。
そんな道行ったことないぞ。
うねうねの山中を抜け、伊豆半島ど真ん中のメイン通りから修善寺を抜けて、再び山中をうねうねして土肥から西伊豆の海岸線に出た。

土肥を過ぎてしばらく南下すると、

朝焼けの富士山きれい!

夜が明ける〜
全然夜明けに間に合わなかったな。。。
西伊豆町までまだまだあるぞ。

まだ暗い海岸線の道を走っていると、カーブを抜けた先にでっかいケツがあった。
ライトに照らされ闇に浮かび上がるぷりっぷりのおケツ。
急停車。

え、何??

おケツが振り向くと、とんでもなく立派な

牛くらいありそうな巨大なシカが道を塞いでいた。
角が立派だ。
今まで見た野生動物で一番でかいかも。

どうしよ、、、通れない。
ん〜、、、とりあえず写真写真とiPhoneを手に取ると、ピョンピョーンとガードレールを飛び越えて森の中に消えていった。

すっかり明るくなってしまってから、西伊豆町の仁科川沿いのコンビニに到着。

入漁券ゲット。

海沿いの道を来ずに、伊豆ど真ん中の湯ヶ島温泉辺りから山を抜けて仁科川上流へ到達するルートの選択肢もあったんだけど、それだと川の全貌を見ないままに最上流部でいきなり釣って終わってしまいそう。
下流から上流へ、川の表情の変化を見ながら良さげな釣り場所を見極めたかったので、河口から上流を目指す。

伊豆半島の川は、海から山が急に切り立っているので、河川距離は大抵とても短い。
ゆったり流れる中流域なんてすっ飛ばしてほとんど無い。
だいたいの川は河口から1~2kmも上流へ行けばもう渓流といえるような景色と流れになる。

川沿いの道をずっと登って行き、集落を抜け、いくつかの支流は無視して、最上流の本筋である本谷川沿いに進むと県道59号は峠越えへと折り返して川沿いから外れる。

そこから先は舗装されていない林道へ入ってさらに上流を目指す。
林道を慎重にしばらく走ると、

ゲートだ。
車はここまでとなる。

邪魔にならない端に車を停めて釣りの支度をする。
朝8時。
家から8時間もかかった。。。
すっかり明るくなっちゃったよ。

ただ初めての場所だと、暗いうちに川に着いても何も見えず、どこから入渓出来るかも明るくなるまでわからないので早く着いてもしょうがないんだけど。
それにしても大遅刻だな。
おいしい時間はとっくに過ぎちゃった。

美しい渓流 仁科川釣行

渓流用の延べ竿での餌釣りだ。
餌はイクラ。

今回使う餌は、醤油イクラを塩漬けしてキッチンペーパーで水気を抜いたものを用意した。
それに片栗粉を現場でエサ箱の中でまぶして使う。
苦肉の策。
醤油イクラは塩イクラに比べて皮が柔らかすぎてすぐ潰れてしまうので釣り餌には向かない。
塩イクラが結局どこにも売ってなくて醤油イクラで妥協するしかなかったので、少しでもエサ持ちを良くしようと工夫はしてみた。

結果的には、やっぱり醤油イクラだと厳しかった。
水気が抜けてグミっぽくなったものか、すぐに皮が破けてしまうものが多く、ちょうど良い硬さのものは少ない。
やはり塩イクラ最強。
今年の鮭漁はどうなんだろ?
来年は塩イクラいっぱい流通してね。

竿は5.3~6.2mの3Wayズームと、3.6~4.5mの3Wayズームを使っているが、川幅もそんなに広くないし、川面に張り出した枝も多そうだし、小さい魚でも釣り味の楽しい短い方の竿を選んだ。

道糸 0.4号 フロロカーボン
ハリス0.4号付きのイクラ専用針(オーナー)
道糸とハリスをチチワで連結して、あとはガン玉とアイデア目印付けただけの幼稚でどシンプルな仕掛け。
子供の頃からず〜っと一緒。
難しいことしなくてもこれでちゃんと釣れるからいいの。

車で支度していると、後ろから声をかけられてびっくりした。

「釣れたかい?」

こんな深い山の中で人が来るなんて思ってもいない。
どうやら下の集落から日課のウォーキングに来ているらしい地元のおじいさんだ。

いや、まだ準備中でこれからです。
どの辺が良いですか?と聞いてみると、下の集落を流れる辺りは全然ダメだと。
林道のこの辺りも、今日は雨のせいで増水して水が充分あるけど、いつもはこんなに流れていないし、少し下では地下に流れが潜るので普段水なんて無いよ、と。

じゃあ、ここで釣るのはもしかして意味無いですか?と聞くと、
林道をさらに上り詰めるとそんなに大きくは無いが滝があるらしい。
その滝周辺の落ち込みや滝壺で型が良いのがよく釣れるから行ってごらん、とアドバイスをもらった。

車止めのゲート近辺
水は綺麗だし、水量もちょうど良さそう。

ここから釣り上がって行こう。

林道が川よりだいぶ高い部分は、このように上から見下ろすだけで降りれそうな場所もないが、比較的道と川の落差が少ない部分は、簡単に川に降りれる場所は所々にある。
川通しで釣り上がって行くには河原があまり無いし落差もあって厳しい。
フェルト底のバカ長を履いているので、高巻きも危険なので極力やらないで安全に川にアクセス出来る場所を選んで林道と行き来する。

渓相はとても美しい。

あー気持ちいい!
心が洗われる。

落ち込みを中心に、ポイントを丹念に探ってじっくり釣り上がる。
が、ゲートからしばらく行くと大小いくつかの堰堤が現れた。
堰堤の下は深い滝壺になっており、堰堤と堰堤の間はまた良い流れがある。

おじいさん、滝って言ってたけど、これじゃないよな?
これ堰堤だもんな。

いつも思うが、こんな大堰堤を魚が登れるとも思えないし、どうやって行き来してるんだろ?
上流から大水で流されて落ちる一方なんだろうか?
魚道なんて見当たらないし。
そうなると上流は魚が減る一方に思えるが。
堰堤の上にも下にも、堰堤続きの間の区間にも魚はよく居るんだよね。
不思議。
堰堤下部の落ちる水しぶきの向こうに大きな穴がトンネルの様に見える堰堤もあったが、その穴がどこに繋がっているのかは見つけられなかった。
謎だ。

近づける堰堤で竿を出すも、落水の風圧で押し戻されるので餌釣りではなかなか難しい。
重りも相当重くしないと沈まないし。
こういうポイントはルアーの方が圧倒的に有利だな。
車にトラウトタックルと渓魚用のルアーも積んできたけど、竿2本持ちはきついし今さら車に戻るのは嫌じゃ。

堰堤続きの川と林道を行き来しつつ上り詰めると、林道の終点に行き着いた。

クライマックス堰堤

林道はここまで。
ここから先は踏み跡くらいの儚い道はあるだろうが、バカ長で行ける道じゃない。
この先の源流域は魅力的だが、それなりの装備と経験が必要だ。

左から細い沢が流れ込んでいた。
その沢の入り口に、

渾床の滝 この先

おじいさんの言う滝ってこれか?
ここ登ってけってか。

急な悪路を登るので、一旦竿を畳んで登る。
コンドコ目指してズンドコ進む。

あっという間に滝が現れた。

滝、、、まぁ滝か。

コンドコの滝壺も攻めてみた。

アタリなし。
というか、ここまで釣り上がってきて、一度もアタリ無かったんだよね。。。
渓相は素晴らしいんだけど、生命反応が無い。
渡渉してても魚が走るのすら見てない。
ゆるい流れにヒラヒラ泳いでるのも見てない。
居ないんだろか…
そんなわけ…

これ以上は沢登りか登山装備でもしないと上に行けないので、今来た区間を釣り下がっていく。
エサのイクラももうそんなに残ってない。

ここだというポイントを丁寧に。

ククッ

アタッた!
けど合わせられず。

また他の場所でもアタッたが、上に張ってる枝が気になってしっかり合わせきれずバラシ。

チャンスは少ないし、もう残りわずか。
魚が居るのはわかった。
それだけでも嬉しい。

ちょっとした落ち込みで、

クククン

すかさず合わせるとついにかかってくれた。

12cmほどのおチビさん
15cm以下は規則によりリリース。

パーマークが綺麗で、ヒレもしっかりしていて美しい個体だ。

その場ではヤマメだと思っていた。
伊豆はアマゴのはずなんだけどなぁと思っていたが、写真を現像処理する際に拡大して見たら、朱色の斑点が確認出来てアマゴと判明した。

仁科川のアマゴは、成魚放流されておらず、稚魚放流のみだそうだ。
この個体は今年撒かれた稚魚だろう。
早い時期に釣れるのは、天然繁殖の個体か、越冬した個体だけとなるので、仁科川のアマゴの魚体は美しい。

結局、この1匹だけで、餌と体力が尽きて12時半納竿。


西伊豆・仁科川上流域 本谷川
8時〜12時半

釣果 12cm 1匹 (アタリ3回)

1釣行1匹だけ病、継続中。。。
ふがいなし。

でも、美しい渓と渓魚はプライスレス。
大満足。

林道に不思議がいっぱい

林道を歩いているとなんだか不思議なものに目が止まった。
行きは川ばかり見ていたので気付かなかったが、帰りはのんびり観察しながら歩いていた。

なんだこれ?

何かの実らしきものが転がっていた。
鮮やかなオレンジ色で周囲から浮いてる。
周りを見渡してもこれが生っている植物が見当たらない。
オープンRPGだったら拾って錬金素材に使えそう。

続きましてー、

川に降りる段差を塞ぐように生えた、どでかい真っ白なキノコ。

大きいものは30cm以上はある。
何キノコだろ?
美味しそうDEATH。

そして、これが一番謎だったんだが、、、

獣の足跡の様な凹みが数歩?続いている。
固い砂利の地面を穿ってえぐれている。
それを続けざまに2箇所で見つけたが、どこか草むらに消えていくというわけでもない。
前後はぷっつり途切れてる。

獣の足跡?熊?
伊豆に熊とか居るんだろか?
熊だとしてもこんなにえぐれるか?

自分の足と比べても一つ一つはかなり大きい。

足跡だとしたら数トンとか、かなり重い生き物じゃないとこんなにえぐれそうにないけど。
それとも掘り返した跡なんだろか。
熊は伊豆半島には居ないということになってるらしいので、イノシシ?鹿?

周りの地面と比べて、すごく異質なのよね。
出来たばかりなのかもしれないけど、全然風化してないというか、、、
雨も振ってたはずだけど、出来たそのまま時が止まってる感じがして、不気味な、人智を超えた何か不思議な力を感じるというか。。。

乙事主様?シシ神様?でいだらぼっち?

なんだろな。


初めての伊豆での渓流釣り。
西伊豆・仁科川は厳しい釣果だったものの、とても美しい渓の中で気持ちよく釣り出来ました。

魚影が濃い川ではなかったけれど、釣果ブログなんかを見ると早い時期にはもっとちゃんと釣れてたり、年によっても大雨の影響などでも左右されるからバラつきはあるでしょう。
成魚大量放流の型揃いの魚うじゃうじゃの川とはやっぱり全然違うので、少ないチャンスを追う川なんだろうという印象だが、より天然に近い魚体と自然な生態に見えてとても魅力的だった。

堰堤は多いが、渓相が美しく水が綺麗。
道から降りやすく、落差・落ち込み等のポイントがいっぱい。
とにかくゴミが無く、川が荒れていない。

美しい素敵な川でした。
またチャンスがあれば、早い時期に来てみたい。
林道沿いに伸び切った山菜に見える植物もいっぱい生えてたので、山菜の時期なんて面白いかも。

さて、次は夕方から海で釣りをしよう。
長距離の運転と渓流釣りでもう既にヘトヘトだけど、貴重な晴れの日なので今日はもうちょっと頑張るぞ。

昼過ぎ、山を降りて海へ向かう。
県道へ出て少し下流へ降りると、

川が濁りで大変なことになっていた。
どこからだ?
途中の支流で鉄砲水でも出たか、工事でもしてるのか。
ちょっと上流はあんなに澄んでたのに。

西伊豆釣り旅、#1は美しい仁科川で渓流釣りでした。
午後からは、良さげな釣り場を探しながら、松崎から海沿いを北上していきます。

次回予告、
「満天のプラネタリウムでライトショアジギング&エギング」

ではでは。RTB。

ちゃたけ

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