猫とのふれあい 〜別れ〜

ちゃたけです。

前回の続き。
親子猫や地域猫との出会いの、その後のお話。

NNNは猫を飼うことの出来ない僕にもチャンスを与えてくれたのかもしれない。

会いに行くことはできる。
飼えなくてもふれあうことは出来る。
飼わなくても仲良くしてくれる猫はいる。

NNNの巧妙な手口にまんまとハマっているような、、、

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別れ

べー
ニャインシュタインにゃ

謎は謎のまま、ランニングに走りに出かける度に猫達に会いに行っていた。

ただ、その場所は10kmランの最終地点に設定していて、ランニングを頑張ったご褒美ゾーンだ。
そこに行き着くまでの道中だってずーっと目では猫を探しながら走っている。
どこに居そうか目と勘が慣れてくるので、そんなにいっぱい居たのねってくらい出会う日もある。

逆にほんとに1匹も出会わない日があるけど、なんなんだろう。
みんなで身を隠す条件でもあるのか。
見えないところで会議でもしてるのか。

道端や空き地、神社の境内なんかで猫見つける度に立ち止まり交流を図ろうとするけど、まぁ基本的には逃げますよ。
逃げないまでも、一定の距離を取ってジト目でこっちを監視。
相手なんかしてくれない。
それが普通。

「モフモフのお手入れが忙しいんニャ。
汗だくのおっさんなんかに付き合う暇は無いんニャ。」

夏真っ盛り、1週間くらいだったか、走るのを休んだ時があった。
恐らく、海釣りに行って、極度の疲労と熱中症でダウンしてしばらく動けなかった時だ。
その間、猫にも会っていない。

しばらくぶりに走って会いに行くと、ママニャンとジュニアが出迎えてくれた。

その袋小路は交通量が少ない、というかほぼ無い。
住人が動かなきゃ道は平和なので、道路のど真ん中でゴロゴロしてる。
僕じゃないよ?猫がね。
人が歩いてくるくらいじゃ避けもしない。

あれ?子猫は?

ママニャンに聞いても、にゃー(どこ行ってたにゃ)
ジュニアに聞いても、にゃ?(遊べ)

ミーもピーもいない。
不安がよぎる。
この暑さでずっと外に居たら、、、
飲めるお水はどこかに常にあるんだろうか、、、

不安なまま、何度行ってもママニャンとジュニアしかいない。
二匹は、いつ行っても相変わらず仲睦まじく寄り添っている。

他の地域猫達は居たり居なかったりだが、寄ってくる子はあまりいないので、交流があるのは基本的にこの一家だけ。

子猫はどこに行ってしまったのか。
いや、どこかに行けるほど成長していないんだから、、、
どうなってしまったのか。
お世話してる人のお家で涼しくしてるならいいんだけど、、、

子猫の姿を探しつつ、ママニャンとジュニアと遊び、モフモフさせてもらった御礼にちゅ〜るをあげる。
そんな日々が少し続いた。

また少し、間が空いたのか。
でも3日くらい。

いつもの場所に近づくと、どこからかママニャンが僕を見つけて駆け寄ってくる。
ニャーニャー鳴きながら。
嬉しそうに僕の前を何度も横切り付いてきて、

「ママニャン、それじゃ蹴っちゃうよ、危ないよ」

気をつけないとほんとに足が当たっちゃう。
立ち止まると、鳴きながら何度も足にスリスリ、頭をゴッツンコして顔を見上げてくる。
モフモフの尻尾をピンと立たせ小刻みに震わせている。
嬉しいらしい。

「あれ、ママニャン、子供たちは?ジュニアどうした?」

にゃー。

どこか寂しそう。
必死に僕に擦り寄ってくる。

いっぱい撫でて、体に付いた葉っぱやゴミを取ってあげて、おやつあげて。
お腹を見せてゴロンゴロンするもんだから、また体にゴミが付く。
そしたらまたいっぱい撫でてきれいにしてあげて。
顔を近づければ鼻チュウの挨拶をしてくれる。

おやつを平らげると、満足そうに全身くまなくペロペロ毛繕い。
僕が立ち上がってその場を離れようとしようもんなら、ニャーニャー鳴いて引き止めてくる。
どこまでもどこまでも付いてこようとする。
帰れないよぉ。

バイバイする時はいつも大変。

「帰るよ。また来るからね。」

そう言って、付いてくるのを引き離すように駆け足で帰るんだけど、しばらくすると猛ダッシュで付いてきて、きっと追いかけっこの遊びだと思ってるんだろう。

明らかにそこはもうママニャンのテリトリーから出ちゃうでしょってとこまで来ると、立ち止まってこっちをずっと見つめている。
たまにそのラインすら突破して大冒険が始まっちゃう時もあって、それは他のテリトリーの猫と喧嘩のトラブルになるし、実際鉢合わせて、聞いたこともない唸り声で威嚇し合った時もあった。
そうなるとしばらくテコでも動かない。
なので、テリトリーの真ん中辺りでなるべくバイバイ出来るように、何度も何度も行ったり来たりして別れる。

それから何度行っても、ジュニアの姿を見かけなくなった。

ミーもピーもジュニアも、子猫たちはみんないなくなってしまった。

それどころか、あんなにいっぱいいた他の猫たちも見かけなくなった。
以前からいた真っ白な白猫はたまに見かけるんだが、明らかに減っている。

どうなってるんだ?

それからママニャンとだけふれあう日々。

そんなある日、その場所に行くと珍しくママニャンが出てこない。
あまり袋小路には入りたくないんだが、そっと様子を伺いに行くと、
以前男性が出てきたアパートの階段で、そのお世話人とみられる男性が階段に座ってスマホをいじっていた。
そこにママニャンも一緒にいたらしい。

あ、

僕はまたバツが悪くなり、というか、不審に思わせたら申し訳ないと、振り返ってその場を後にした。

だが、後ろからニャーニャーえらい勢いで鳴きながらママニャンが駆け寄ってきて、帰ろうとする僕に絡みついてくる。
いや、まずいって。
ただ通りがかっただけの通行人の体で離れようとするが、ママニャンはそんなの知ったこっちゃない。

すると、その男性がママニャンを追いかけて僕のところまで来てしまった。
もう観念した。
どう見ても怪しく見えるんだろうけど、話してみよう。

「こんばんは。あの、この子、名前は何ていうんですか?」

地域猫とはいえ実態は外飼い猫とさほど変わらないと思う。
この人は飼い主みたいなもんだ。
ならきっと名前も付けて呼んでるんじゃないか。

「名前は特に無いです」

「そうなんですか…」

名前、付けてないんだ。

「実は、ランニングで通る度にこの子が遊んでくれて。それが楽しみで楽しみで。
だからいつもここを通って会いに来るんです。」

「あぁ…」
そういえば、と何かを思い出したような、「あぁ…」
(そうです、あの夜、アパートの前で子猫と戯れてたのは僕です。。。)

男性は、

「あなたの姿が見えた瞬間、この子が鳴きながらすごい勢いで飛び出して行ったからびっくりしました。
こんなに擦り寄って、、、めちゃくちゃ懐いてますね。すごい。」

「ええ、なぜか仲良くしてくれるんです。(おやつの件は内緒だ)
そういえば、、、産まれたばかりの子猫とか、中くらいの子猫とか、いっぱい猫が居たと思うんですが、、、最近見かけなくて。
どうしちゃったんでしょう?」

どうせならと、謎に迫ってみた。

「あぁ、里子に出しました」

「そうなんですか、、、この子ほんとに人懐っこくて可愛いですね。」

「じゃあ、これからもいっぱい可愛がってあげてください。」

そう言うと、男性はアパートに帰って行った。

おぉ?公認か?今可愛がっていいって言ったよね?
なんていう気にもならなかったが、

ミーもピーもジュニアも、子猫達は里子に行ったのか。
それで。。。
あの大きな他の猫達も里子に行ったのかなぁ。
優しい飼い主さんと幸せに暮らしてるといいな。

それからも会いに行く度にママニャンに遊んでもらっている。
すっかりランニングの大事なモチベーションだ。

ちなみに、ちゅ〜るはとっくに止めた。
あれをあげてると身動きが取れず、通行人が来てもさっと止められない。
部外者が勝手に食べ物を与えることが、ルールやモラルとして、または猫にとっても良いことなのか悪いことなのか、人や立場によって言い分が違うから未だに自問自答している。
猫好きの人は、良いんじゃないって皆言うけれど、猫に良いイメージを持ってない人や、実際地域猫を管理している立場の人からすれば、無責任だ、勝手なことするなって怒られそうだ。

いつか注意されるんじゃないかとビクビクしながらこっそりおやつをあげているので、なるべく誰にも見られないようにはしたい。
それにあの食いつき方はやっぱり自然じゃないしなぁ。
イケナイものをあげてる感じがして。
ただただ魚由来のアミノ酸の旨味の塊なのかもしれないけど。
それに、パッケージのビニールを食いちぎって一緒に飲み込んでしまいそうで怖い。
あくまでも通りすがりの僕には、お皿を用意してあげることも出来ない。

今は日替わりでいろんな味が楽しめる、シーバのカリカリ食べきりサイズをおやつにしている。
地面に直に置くのも嫌だからなるべく手であげてるけど、すっかり上手に食べてくれる。
外はカリカリ、中はとろ〜。
あれ、全体美味いやつ。
食べたい。

たまにママニャンが出てこなくて会えないと凹む。
ランニングしながら行くと、バタバタ走ってる振動もあるし、いつも同じシューズや短パンだから、匂いやら足音でわかりやすいんだろう。
買い物ついでに寄ると、ぜんぜん違う服や靴で通るせいか、全然出てこない時が多い

ママニャンまでいなくなっちゃったんじゃないかと、本気で心配になる。
責任を果たしてる飼い主でもなんでもなくて、ただの通りすがりのお友達なんだから、自分勝手なわがまま言っちゃいけないが。

まだお話は続くのです。
新しい出会いもあったり。
そして、、、

やっと晴れてくれた。
滞ってるランニングにも出かけなきゃ。
だのに、偏頭痛で動けやしない。
困ったもんだ。
薬が効けばそのうち収まるだろう。

そしたら走って会いに行こう。

ではまた。RTB。

ちゃたけ

なでろ

こっち見んにゃ

見んにゃ

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